ラフカディオ・ハーンと岡倉天心、由三郎―近代における日本文化の発信者たち
2026年3月17日(火曜日)~8月2日(日曜日)
明治23 年(1890)、外国人記者として来日し、後に日本に帰化したラフカディオ・ハーン(小泉八雲、1850-1904) は東京帝国大学等で英文学を講じる傍ら、『怪談』(1904) や『日本―ひとつの解明』(1904) などの英文著作により日本文化を海外に紹介した人物である。しかし、死後アメリカではハーンの評価を低くする動きがみられた。その時、ニューヨーク・タイムズの紙面にハーンを擁護する投稿を行い、その偉業に理解を示したのが岡倉天心である。天心とハーンの直接の交流を示す資料は少ないが、この投稿は両者が深い次元でつながっていたことを物語る。他方、天心の実弟には英語学者である岡倉由三郎(1868-1936) がいる。兄のように芸術の分野には進まなかったものの、国際的感覚や日本文化への洞察力にすぐれ、由三郎は海外での留学を経て国際舞台でも活躍の場を得ていく。中でも特筆すべきは明治38 年(1905) にロンドン大学で行った日本文化に関する講演である。この講演は本来ハーンが行う予定だったが、ハーンの急死により、当時欧州に留学していた由三郎が代わりに行ったものであった。
本テーマ展示では、天心とハーンの交流とそれぞれの海外における日本文化発信の特質、そして、ハーンの没後、その代役として由三郎によって海外で行われた日本に関する講演等について資料をもとに紹介する。
展示資料
- ラフカディオ・ハーン『In Ghostly Japan(霊の日本)』(第4版、チャールズ・イー・タトル商会)、昭和56年、当館蔵
- 「ロンドン大学における岡倉由三郎講演会チラシ」明治38年、複製(当館蔵、岡倉俊彦氏寄贈) ※前期展示(3/17-5/31)
小泉八雲記念会「岡倉由三郎宛書簡」昭和8年1月、当館蔵(岡倉俊彦氏寄贈)
掲載日 令和8年3月17日






