岡倉天心記念室テーマ展示

ホーム > 展覧会> 岡倉天心記念室 >テーマ展示
QRコード携帯電話でも当館の情報をご覧になれます。
左のQRコードを携帯電話で読み込んでアクセスして下さい。

アドビリーダー
*PDFファイルをご覧になるには、アドビリーダーが必要です。お持ちでない場合は、上のバナーのリンク先からダウンロードして下さい。

新収蔵資料紹介(前期展示) 「齋藤隆三(りゅうぞう)関連資料」

新収蔵資料紹介(前期展示) 「齋藤隆三(りゅうぞう)関連資料」

令和4年度、当館のコレクションに新たに34点の資料が加わりました。今回のテーマ展示では、2回に分けてその一部を紹介します。

前期展示(5月16日~9月10日)では、再興日本美術院の経営に携わった齋藤隆三の関連資料を展示します。齋藤隆三(1875-1961)は、現在の茨城県守谷市出身の歴史学者。東京帝国大学文科大学国史科に入学し、同校を卒業後は近世史の研究者として活躍しました。

明治39年(1906)、日本美術院絵画部の五浦移転を契機に、齋藤は横山大観、菱田春草らと交友関係を持ちます。当時は「日本美術院の都落ち」などと揶揄(やゆ)された日本美術院の五浦移転でしたが、齋藤は彼らを手厚くもてなし、その後も制作依頼を仲介するなど、画家たちの芸術活動を支援しました。

また、大正3年(1914)日本美術院が再興された際には発起人として加わり、昭和36年(1961)に没するまで経営に携わりました。画家たちの芸術を深く理解し、生涯をかけて支援した齋藤は、日本美術院にとって欠かせない存在だったのです。

当館は、令和4年度秋に開催した企画展「再興院展の立役者 齋藤隆三」を機に、書簡を中心とした30点に及ぶ資料の寄贈を受けました。特に書簡資料は日本美術院の五浦時代に横山大観、菱田春草から送られたもので、彼らの茨城での活動の一端を示す貴重な資料となっています。

齋藤隆三
56歳頃の齋藤隆三
展示資料
木村武山 下村観山 菱田春草 横山大観「書簡・齋藤隆三宛」明治40年(1907)1月15日
当館蔵(齋藤隆三遺品)

明治40年1月13日、水戸の料亭垂楊亭で五浦四画伯招待会が催された。齋藤はこの会の発起人となり、歓迎の辞を述べている。本書簡は、招待会の2日後に四画伯から齋藤に送られたお礼の書簡である。齋藤らの温かいもてなしを受け、四人が喜ぶ様子が伝わる。

このページの先頭へ