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開館20周年記念「龍を描く ― 天地の気」

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開館20周年記念「龍を描く ― 天地の気」


龍を描く ― 天地の気

 天から、あるいは地から、沸き出づるように現れる龍は、天地=自然さらには生命を象徴しています。また、権力者にとっては権威の象徴であり、民衆にとっては水を司る神でもあります。そして神話や説話にもたびたび登場する龍は、現代に生きる我々にとって一番身近な空想上の生き物といえましょう。
 全身を鱗が覆い、蛇のように長い胴、鋭く長い爪を持つ手足、そしてワニのような大きな口と角の生えた顔というように、誰もが思い描くことができるその姿形によって、龍は古くから描かれてきました。明治以降、新しい時代にふさわしい絵画を目指した画家たちは、その決まった姿形の龍をどのように表現し、それぞれの個性を発揮してきたのでしょうか。南北朝時代から江戸時代までの龍図とともに近現代の画家たちの作品を紹介することで、その模索の軌跡を考えます。同時に、展覧会を通じて、龍という伝統的なモチーフがいかに多彩で魅力溢れる表現を生み出してきたのかをご覧いただけます。

 

おもな展示作品とみどころ

横山大観「双龍争珠」 1905年 横山大観記念館蔵

天心が思い描いた龍

横山大観「双龍争珠」
1905年
横山大観記念館蔵

岡倉天心はその著「東洋の思想」の中で、アジアの理想とヨーロッパの科学を2匹の龍にたとえています。大観はこの作品で天心の思想を絵画化したといわれています。

 

狩野興以「観音・龍虎図」(重要文化財) 江戸時代初期 建福寺蔵

龍虎図のスタンダード

狩野興以「観音・龍虎図」
重要文化財
江戸時代初期
建福寺蔵

13世紀後半の中国から牧谿(もっけい)による龍虎図は、日本に伝わるとその典型として描き継がれてきました。雲間から顔を覗かせる龍の表情は、画家によってバラエティーに富んでいます。

 

川合玉堂「雲龍図」(開山堂天井画) 1918年頃 徳源寺蔵

火災から守る龍

川合玉堂「雲龍図」(開山堂天井画)
1918年頃
徳源寺蔵

水を司る龍は防火を願って寺社の天井画に多く描かれています。名古屋市内に位置する徳源寺は空襲に遭いましたが、奇しくも開山堂は戦災を免れました。

 

佐竹家伝来の龍

狩野派「龍虎図」 室町時代 大阪市立美術館蔵

狩野派「龍虎図」 室町時代 大阪市立美術館蔵

龍と虎を組み合わせて描くことは、英雄が世に出るたとえとされ、室町中期以降武将や禅僧に好まれてきました。戦国時代の常陸国を支配した佐竹家に伝わった作品です。

 

橋本関雪「琴高騎鯉図」 1925年 華鴒大塚美術館蔵
富岡鉄斎「六六鱗登龍門図」 1918年 個人蔵

鯉、龍になる

左:
橋本関雪「琴高騎鯉図」
1925年
華鴒大塚美術館蔵

右:
富岡鉄斎「六六鱗登龍門図」
1918年
個人蔵

龍の美術で忘れてはならないのが鯉。滝を登ると鯉が龍になる「登龍門」の故事や、龍の子を捕まえると言って鯉に乗って現れた仙人琴高など、龍にまつわる様々な画題を紹介します。

 

小泉斐「龍に馬師皇図」(栃木県指定文化財) 江戸時代 明王寺蔵

龍を助けた仙人

小泉斐「龍に馬師皇図」
栃木県指定文化財 江戸時代 明王寺蔵

古代中国、馬の名医馬師皇は仙術によって龍の病も治療したといいます。画面の左右に龍と人物を大きく描く構図、龍がおこした風に服や髭が舞う様子など、個性豊かな作品です。

生命のシンボル

中野嘉之「双水竜図」 2011年 作家蔵

中野嘉之「双水竜図」 2011年 作家蔵

生命の根幹と自然の摂理を問い続ける中野嘉之。命の源「水」を象徴する龍を、縦2m 横13.2mの巨大な画面の中を自由に泳ぎ回るかのように描いています。

 

小堀鞆音「経政詣竹生島」 1896年 東京藝術大学蔵
小林古径「妙音」 1902年 福井県立美術館蔵

同じシーンなのに

左:
小堀鞆音「経政詣竹生島」
1896年
東京藝術大学蔵

右:
小林古径「妙音」
1902年
福井県立美術館蔵

平家の武将平経正が奏でる琵琶の音に誘われて、龍が姿を現すシーンを描いています。同じ場面ながら、龍を大きく描く小堀鞆音と、龍の気配を空気感で表現した小林古径。表現に違いに注目してください。

 

下村観山「四眠」 1917年 横浜美術館蔵

昼寝する龍

下村観山「四眠」
1917年
横浜美術館蔵

豊干禅師が弟子の寒山・拾得と虎ともに昼寝するという伝統的な画題「四睡図」。観山は創意を加え、虎を龍に代えて描きました。安心しきった龍の寝顔が愛おしい。

 

菅原健彦「雷龍図」 2009年 作家蔵

天井画の迫力を体感

菅原健彦「雷龍図」
2009年
作家蔵

龍は天井画として多く描かれています。6x8mあるこの巨大な作品を、高さ約5mの展示室天井に水平に展示します。当館初の試み、天井画の迫力を体感してみてください。

この作品は撮影OK。SNSにアップした方(毎日先着20名様)にプレゼントを進呈。 くわしくはこちら

 

開催概要

会期平成29年10月25日(水)~11月26日(日)
開館時間午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日月曜日、ただし11月13日(茨城県民の日)は開館。
主催茨城県天心記念五浦美術館
後援茨城新聞社、毎日新聞水戸支局、読売新聞水戸支局、朝日新聞水戸総局
産経新聞社水戸支局、東京新聞水戸支局、NHK水戸放送局
株式会社茨城放送、北茨城市
協賛株式会社常陽銀行、アート・ベンチャー・オフィス ショウ
入場料一般820(720)円/高大生620(510)円/小中生310(210)円
  • ( )内は20名以上の団体料金
  • 満70歳以上の方及び身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をご持参の方は無料
  • 土曜日は高校生以下無料
  • 11月13日(月)は茨城県民の日のため全ての方が無料

 

関連ドキュメント

プレスリリース:開館20周年記念「龍を描く ― 天地の気」(PDF:1.2MB)
チラシ:開館20周年記念「龍を描く ― 天地の気」(PDF:3.5MB)

 

お問合せ先:茨城県天心記念五浦美術館
〒319-1703 茨城県北茨城市大津町椿2083
TEL:0293‐46‐5311 FAX:0293‐46‐5711
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